大学院理工学研究科（工学野）の田嶋美砂子准教授による、国際学術誌「Journal of Sociolinguistics」に掲載された論文「Gendered constructions of Filipina teachers in Japan's Skype English conversation industry（日本のスカイプ英会話産業におけるフィリピン人女性教師のジェンダー的構築）」が、同ジャーナルサイトにおける2017年度のダウンロード数のトップ20以内に入りました。

それを記念して、出版社のWiley-Blackwellから田嶋准教授に証明書が送られるとともに、同論文については2019年7月15日まで無料でダウンロードできるようになりました。（https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/josl.12272）

この論文は、日本のスカイプ英会話産業で働くフィリピン人女性教師が日本人男性学習者の語りを通じ、懇意的かつ理想化された存在として構築される様子を調査したものです。
これまで、言語教育の分野におけるジェンダー問題は、日本人女性の西洋への「あこがれ」を土台とし、英会話学校で白人男性教師が商品化される現象から論じられることが大半でしたが、この論文では、フィリピン系スカイプ英会話という新興の教育産業に焦点をあてたことにより、「あこがれ」論だけでは説明し得ない新たなジェンダー問題を浮き彫りにしました。