学生・教職員の活躍
2021.5.13 第10回サイエンス・インカレ CKD賞受賞
受賞者 | 工学部 物質科学工学科 4年(受賞当時) 麻生 脩平さん |
---|---|
受賞日 | 2021/02/28 |
賞の名称 | 第10回サイエンス・インカレ CKD賞 |
表彰者 | CKD株式会社 |
表彰内容 | 中性子全反射法による固体表面の組成分析 ゴムの固着と劣化のその場観察を目指して |
2021年2月にオンラインで開催された文部科学省主催 第10回サイエンス・インカレにおいて、工学部物質科学工学科4年(受賞当時)の麻生脩平さんが、卒業研究の内容について「中性子全反射法による固体表面の組成分析 ゴムの固着と劣化のその場観察を目指して」の題目で口頭発表を行い、「CKD賞」(スポンサーのひとつであるCKD株式会社からの賞)を受賞しました。
エンジンルーム部品やオイルシール材などの高温用耐油性ゴムとして多方面で利用されるフッ化ゴムは、長時間にわたり金属に圧着させることで固着が起こり、また耐熱温度を超える高温条件においては熱劣化することから、それらを抑制する技術が求められています。
麻生さんの研究では、加熱圧着によるゴムの金属表面への固着の反応メカニズムと組成変化を解明すべく、大強度陽子加速器施設(J-PARC)にある茨城県材料構造解析装置BL20(iMATERIA)を用いた中性子反射率による観察を行い、中性子の物質透過性と水素に対する感度の高さを利用することで、物質の固着面での組成変化を追跡しました。
その結果、熱劣化によるフッ化水素の脱離と、圧縮によるフッ素ゴムの固着により固着面の組成が炭素に近づいたと考察しました。